3年目の楽天の内間拓馬(24)=宜野座高―亜細亜大出=が先発ローテーション入りに挑戦している。キャンプでは初日からブルペンで75球を投げ込んだ。「ほかの選手に比べて実績はないので初日からアピールした。勝負という意味でもしっかり投げた」と表情に覚悟が表れた。
プロ1年目は1軍戦に中継ぎで11試合に登板し、16奪三振7失点。2年目は50試合登板を目標に挑んだが、「気持ちと体がかみ合っていなかった」。周囲が見えなくなるまで気持ちが先行してしまい、力みにつながった。特に前半戦は「投げた感じと実際の球にギャップがあった」と球威のある直球を投げたつもりが、打たれることが多かったという。2軍で25試合に登板し17失点、1軍登板も1試合にとどまった。
そんな中、昨年9月中旬に先発転向を打診された。チームの先発には則本昂大、岸孝之、田中将大らビッグネームがそろう。それでも内間は「チャンスだと思った。これだけ投手がいる中で簡単に与えられるポジションではない」と前を向いた。10月のフェニックスリーグでは6回を無失点、6奪三振と粘りの投球を見せた。
オフの自主トレでは苦手という持久力強化にも取り組んだ。キャンプに入り、ブルペンではより実戦に近づけるため、「具体的な意図を持って」とコースや球種、決め球などを宣言しながら投球している。捕手やコーチに、どのように見えるか意見を求めている。周りが見えていなかったという昨季の反省から、自身を客観視することでマウンドでの余裕を得たいと考えている。
目指すは開幕時からのローテ入り。「未知数なので具体的な数字はいえないが、1年間ローテーションを守るのが理想」と飛躍を誓う。
(屋嘉部長将)