宮古島の水道水から農薬、半年続く 許容量以下も「健康に影響、出てからでは遅い」地下水研究会が訴え


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宮古島市内の水道水から検出した農薬類について説明する宮古島地下水研究会の友利直樹共同代表=1月30日、宮古島市平良

 【宮古島】宮古島地下水研究会(共同代表・前里和洋、新城竜一、友利直樹)は1月30日、同会の調査で市内2カ所の水道水から半年間、継続して農薬が検出されたと発表した。検出値は国の定める摂取許容量を下回るが、同会は「健康影響が出てからでは遅い。予防原則の考えで対策が必要だ」と訴えた。

 昨年6~11月にかけて市下里と市城辺の2カ所の水道水調査で毎月検出された。害虫防除剤として使用されるネオニコチノイド系農薬クロチアニジンとジノテフランを検出した。同会は「化学農薬による地下水複合汚染が始まっている」としている。1リットル中、クロチアニジンは最高で48ナノグラム(平均約28・3ナノグラム)を検出し、ジノテフランは最高27ナノグラム(平均約22・6ナノグラム)だった。国の安全基準(その他の農薬類暫定目標値)の約0・0045%~約0・02%だった。

 同会は2種類の農薬について「EU圏は使用禁止になっており、安全基準値も1リットル中100ナノグラム以下だ」と指摘した。EU基準に照らすと基準上限の3分の1~2分の1に当たる。

 宮古島市も昨年8月に市内4カ所の水源地などを調査し、同種の農薬などを検出した。市は「水道管理の目標値、水質汚濁に関わる基準を大きく下回っており安心して利用できる」としている。

 同会は国による農薬の安全基準の決定根拠について「67年前に設定されたもので科学的根拠が不十分」と指摘し「子どもや妊婦、胎児にも等しく適用していいものか。うのみにして微量だから安全と断言してはいけない」と強調した。

(佐野真慈)