DeNA・宮城 多彩な変化球を強みに、開幕1 軍を目指す 入団5年目で初1軍キャンプ入り


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ブルペンで投げ込む横浜DeNAの宮城滝太=1日、宜野湾市のアトムホームスタジアム宜野湾(小川昌宏撮影)

 育成からスタートしたDeNAの宮城滝太(22)=嘉手納中―滋賀学園高出=が入団5年目で初の1軍キャンプ入りを果たした。3年余りの下積みを経て昨年7月に支配下登録にたどりついた。背番号92のユニホームに袖を通し「ここからが本当の意味での勝負。しっかり1軍で活躍できるよう、1年間戦い抜ける体をこのキャンプでつくっていきたい」と気持ちを高ぶらせている。

 入団から3年間はファームなどで先発として登板。21年11月にはけがのため、右肘のクリーニング手術を決行した。リハビリから復帰した昨年は任された中継ぎで実績を残し、チャンスをつかんだ。

 「長かったけど自分ではこれが最短だと思っている。けがから学ぶことも多かった。苦しんだけど、いろんな経験をさせてもらった」。育成期間は自らを強くし、一つも無駄はなかったと自負する。

 強みは「いろんな球種でストライクが取れること」。持ち前の「強いストレート」を軸にカーブ、スライダー、カットボール、シュート、スプリットと多彩に変化球を投げ分ける。

 平均球速は149キロで最速は153キロ。さらなる球速アップへ体重移動の滑らかさなど、オフの自主トレーニングから取り組んできた。目指すは三振が取れる投手だ。「かっこいいし、チームに流れをもたらす」と、球速を意識し初日からブルペンで力のこもった投球を見せた。

 1軍30試合登板を目標に掲げて走り出した春季キャンプ。大学卒の同世代も入ってライバルも増える中、中継ぎ起用の可能性を探りつつ「任されたポジションで食らいつきたい」とチャンスをうかがう。今季こそ「1軍マウンドで全力投球を見せたい」。地元の声援を背にアピールを続けていく。
 (謝花史哲)