宜野湾市や那覇の上空にオスプレイ、クラッチ不具合で機体停止後に初飛行か


この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 貞治
米軍普天間飛行場を離陸し、市街地方向へ飛ぶ米海兵隊のMV22オスプレイ=8日午後3時21分、沖縄県宜野湾市から撮影

 8日午前10時ごろ、沖縄県宜野湾市の上空で米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイが飛行していることが確認された。不具合が確認されているクラッチ関連部品を交換するため、米軍が一部のオスプレイの飛行を制限する措置をとって以降、普天間所属機の飛行は初めてとみられる。同日午後2時54分には那覇市の上空に1機、午後3時21分には普天間飛行場を離陸する1機を、本紙記者がそれぞれ確認した。

沖縄県宜野湾市の上空を飛行している普天間飛行場所属のMV22オスプレイ=8日(提供)

 目撃者によると、午前10時ごろに目撃された機体は海岸線に沿って北上した後、嘉手納町や北谷町の上空を通過し、同飛行場に帰還した。

 米国防総省は4日、エンジン動力をローターに伝えるクラッチ関連部品に不具合が続いていることから、一定の飛行時間に達した機体を停止し、関連部品を交換する措置を日本側に伝えた。

那覇市の上空を飛行する米軍のMV22オスプレイ=8日午後2時54分

 普天間所属のMV22が交換対象に当たるのかについて、防衛省は「米軍の運用体制に関することなので答えるのが難しい」として明らかにしていないが、今週に入り普天間飛行場でオスプレイの飛行は確認されていなかった。

 オスプレイを巡っては、昨年8月に空軍仕様のCV22でクラッチ関連の異常が続いて米軍は飛行停止を指示した。米海兵隊は2010年時点で同様の不具合がMV22にもあることを把握している。