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阪神・岡留、制球向上を目指す 1軍登板へ静かな闘志<疾走県勢2023春キャンプ>


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ブルペンで投げ込む阪神の岡留英貴=6日、宜野座村野球場(小川昌宏撮影)

 阪神タイガースの岡留英貴(23)=沖縄尚学高―亜細亜大出=が宜野座村でキャンプ入りし、2年目のシーズンをスタートさせた。昨年は1軍のマウンドに立つことができず悔しい思いを味わった。「今年は年間を通し、1軍で投げることが目標だ」と力を込める。

 6日はブルペンで数十球を投げ込み、ピッチングの感触をつかんだ。岡留の特徴はスリークオーターとサイドスローの中間地点から投げるフォームにある。そこから、打者の手元でホップするような軌道を描く伸びのあるストレートを繰り出す。それに加えスライダーやカットボール、ツーシーム、チェンジアップなどの変化球を織り交ぜながら配球を組み立てる。

 1年目のシーズンは、ファームで中継ぎとして36試合に登板し、防御率1・54をマークした。まずまずの成績だったが、1軍で登板できなかったことを悔しがる。「2度登録されたが、投げる機会がなかった」

 昨年を振り返り、「ここに投げたいと思ったコースに投げられず、甘く入ったところを打たれる場面があった」と反省する。今年は制球力を向上させ、一つでもコントロールミスを減らすことを課題としている。

 キャンプでは「ストレートの質を意識して取り組んでいる。少しずつ良くなってきていると感じる。これからもっと精度を上げていきたい」と手応えを見せる。

 岡留の元には沖縄からの応援も届いていると言い、「それが勇気となっている。野球を通し、沖縄を元気付けられるような選手になりたい」と意気込む。1軍登板に向け、静かな闘志をみなぎらせている。
 (砂川博範)