【大型表】感染爆発、10万人当たり全国最悪…新型コロナ沖縄初確認3年、経過を振り返る


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 新型コロナウイルスの感染者が沖縄県内で初めて確認されてから14日で3年となった。累計感染者は延べ57万3802人が感染したことになり、計893人が死亡した。

 2020年2月、集団感染が起きたクルーズ船の寄港により、感染拡大を繰り返した新型コロナは、医療逼迫(ひっぱく)を繰り返し、経済や市民生活に甚大な被害をもたらした。

 今後、感染症法上の5類に移行し、新型コロナウイルスと共存する「ウィズコロナ」が広がるとみられるが、再流行となれば重症化リスクの高い患者の受診や入院が滞る恐れがある。医療関係者らは3年間で培った対策の継続を求めている。

 新型コロナウイルスの感染第1波は2020年3月23日~4月30日だった。当初は県外で感染する移入例だったものの、次第に感染経路が不明な事例が出始め、市中感染の不安が高まっていった。

 第2波は20年7月8日~9月5日。これ以前の約3カ月間はゼロが続いていたものの、米軍施設内で大規模なクラスターが発覚。県民にも3桁の感染者が出るようになった。

 第3波は20年9月30日~21年2月28日で、5カ月間という最長の波となった。医療逼迫ひっ/ぱくが顕著となり、入院調整中の死者も出た。累計の死者はこの時期に100人を超えた。

 第4波は21年3月18日~7月11日。世界で猛威をふるっていた英国由来の変異株アルファ株が県内でも確認され、1日の新規感染者は300人を超えるようになった。人口10万人当たりの新規感染者(直近1週間)も100人を超え、全国最悪の数字になった。

 第5波は21年7月12日~9月30日。新たな変異株デルタ株が県内に入り、一気に感染が拡大。1日の感染者が800人を超える日も出てきた。重症・中等症患者も増え、医療の逼迫(ひっぱく)が進んだ。

 第6波は22年1月1日~3月29日。感染力が強いオミクロン株が県内で確認された21年末から徐々に増加し、年明けから感染が爆発。1日の感染者が1千人を超えるようになった。

 第7波は第6波が収まりきらない3月30日に始まり、同年9月30日まで続いた。8月には1日に6千人以上が感染し、過去最大の波となった。

 現在は第8波に入っているとみられるが、まだ期間は定義されていない。
(嘉陽拓也、稲福政俊)