キングス今村、躍動し21得点決める 「アグレッシブさ忘れず」 天皇杯バスケ


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第3Q、シュートを放つ琉球・今村佳太=15日、沖縄市の沖縄アリーナ(大城直也撮影)

 今村佳太がコートで躍動し、3点弾4本を決めるなど21得点と気を吐いた。

 第1クオーター(Q)は出だしから岸本隆一らが3点シュートを立て続けに決めると、負けじと自らも沈めて勢いをもたらした。直後に故意のファウル判定を受けたが、すぐ次のプレーでドライブシュートを決めて嫌な雰囲気を断ち切り、会場の観客をうならせた。第2Qは1人で45得点と大きな脅威となった河村勇輝のパスミスを引き出すしつこい守備も見せて、攻守でチームを下支えした。

 第3Q以降は徐々に点差を詰められた。今村は積極的にドリブルで切り込みつつ、得点を狙い続けた。

 試合をひっくり返されそうになった最終第4Qも「受け身になるとのまれてしまうと思った。アグレッシブさを忘れずにプレーすることを心掛けた」とリズムをつくり出そうとする粘り強いボール運びが光った。

 岸本隆一は「彼への負担が大きくなったかもしれない」としつつ、チームへの献身ぶりをたたえた。

 決勝に向け「千葉は個々の力がすごいが、こちらのビッグマンはインサイドが強く、有利な部分もある」と今村。「考え過ぎず、やるべきことをやれば結果につながると思う」と気張らずに挑む。
 (大城三太)


 

 バスケットボールの第98回天皇杯全日本選手権大会の準決勝戦が15日行われ、琉球ゴールデンキングスは沖縄アリーナで横浜ビー・コルセアーズと対戦し、96―91で勝利、初の決勝進出を果たした。キングスは前半の立ち上がり、牧隼利、岸本隆一、ジョシュ・ダンカンの3連続3点弾でスタートダッシュに成功し、56―44とリードを奪った。後半は横浜がディフェンスの強度を上げ得点が伸び悩む間に点差を詰められたが、残り12・9秒、横浜がファールゲームを仕掛ける中、アレン・ダーラムがフリースローを4本中3本沈めて逃げ切った。宇都宮市体育館で行われた試合は、千葉ジェッツが宇都宮ブレックスに77―65で勝利した。決勝は3月12日に東京都の有明コロシアムで行われる。