オリックス・宜保 二塁定着を誓う 紅白戦でアピール弾<疾走県勢2023春キャンプ>


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キャンプ初の紅白戦で1安打、3点本塁打と結果を残し、1軍定着へアピールしたオリックスの宜保翔=宮崎・SOKKENスタジアム(謝花史哲撮影)

 プロ5年目のシーズンを迎える宜保翔(22)=KBC未来高出=は「毎年勝負とは思っているけど、今年はよりいっそう気持ちが強い」と1軍レギュラー入りを懸けて固い決意でキャンプに臨んでいる。チームは昨季リーグ連覇を成し遂げたが、優勝を決める前に登録を抹消。立ち会えなかった悔しさを胸に「今度は自分が出て貢献できればと思っている」と意欲を燃やしている。

 昨季は1軍と2軍を行ったり来たり。1軍出場は前年より少ない23試合で、ファームでの調整が多くなったが、ファーム成績は45試合で45安打、打率2割6分5厘と「バッティングは悪くなかった」と振り返る。

 持ち味は広角に低い打球で安打を狙える打撃力。12日に行われたキャンプ初の紅白戦では2打席目の無死一、二塁で右前に鋭い打球を放ち好機を広げた。3打席目には3点本塁打と存在感を見せた。さらに14日の第2戦にも好プレーを見せ首脳陣にアピールした。

 定位置を狙う二塁はベテランの安達了一、同年の太田椋、同郷で先輩の大城滉二らが実績を重ねる。ただ昨季はいずれも安定せず。二塁での最多出場は63試合の安達だった。厳しい競争にある一方でポジション獲得への好機が続いていることに変わりはない。

 力を入れるのは長所を伸ばすこと。「平均的に良くてもレギュラーは難しい。欠点は頑張ってカバーし、いいところをがんがん出していきたい」とオフから打撃のためのフィジカル強化などに取り組み、キャンプも順調という。

 紅白戦では失策もあったが「反省点が早めに出ていっそう練習をやろうと思えた」とプラスに捉える。

 今季こそ1軍定着で「沖縄のファンを楽しませられるよう活躍しているところを見せたい」と躍進を誓った。
 (謝花史哲)