【大宜味】韓国の大邱(テグ)市で大宜味村の長寿を研究しているパク・ジェホ嶺南大学名誉教授ら10人が4日、大宜味村を訪れ、高齢者福祉交流会(大宜味ルネサンス100人委員会主催=平良隆代表)を開催した。村在住の金城祥教名桜大学名誉教授とパク名誉教授の企画で実現した。
パク名誉教授らは2018年に大宜味村を訪問し、当時の平均年齢77歳の女性グループ・八千姫劇団(奥島菊江代表)の活動を取材、韓国のテレビでも放映された。1年後の2019年6月には同劇団が韓国を訪問し地元のシニア団体と文化交流を行った。その後もパク、金城両教授は高齢者福祉研究でつながり今回の訪問が実現した。
村を訪れたのはパク名誉教授のほか、大邱市スソン区のアン・ウンモク事務所長、ジュン・ウ老人福祉センター長や図書館長など福祉行政関係者で、大宜味村からは仲井間幸子さん(93)と新城寛成さん(85)らが参加し、社会活動への参加や農業を通した食生活の豊かさなどが高齢者の長寿と生きがいにつながっていることを報告した。
アン事務所長はスソン区の高齢者福祉事業を発表。都会のスソン区では、高齢者の割合が35%でITを活用した安否確認制度があるものの、孤独死の現実もあり、互いの共通の課題として福祉情報を学び今後に生かしていきたいと希望した。
その後、大兼久公民館で奥島菊江さん(95)はじめ、韓国を訪問した八千姫劇団メンバーや区民らが歓迎会を開いた。金城保宜区長らが「かぎやで風」を披露し、思い出話などで和やかに懇談した。
パク名誉教授は「4年前に八千姫の皆さんが大邱を訪問してくださり、沖縄との絆ができた。今回元気に再会することができ本当にうれしい。今後も交流を深め、大宜味村の高齢者の皆さんから長寿の秘訣(ひけつ)などを学んでいきたい」と感謝の言葉を述べた。
(安里郁江通信員)