中日・仲地「まず1勝」きょう1軍キャンプ合流へ 地元の旧友から声援に気引き締め 沖縄 <疾走県勢2023春キャンプ>


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中日2軍キャンプのブルペンで投げ込む仲地礼亜=1日、読谷村のオキハム読谷平和の森球場(ジャン松元撮影)

 中日ドラゴンズから昨年ドラフト1位指名を受けた仲地礼亜(22)=嘉手納高―沖縄大出=は、読谷村での2軍キャンプで開幕1軍を目指して汗を流している。周囲の注目度も高い新人右腕は「1年間けがなくシーズンを送り、1軍でまずは1勝を挙げたい」と今シーズンの目標を掲げた。

 キャンプ入りした直後は緊張もあったというが、「今では周囲ともうまくコミュニケーションが取れて、やりたい練習ができている」と充実感をにじませる。9日はシート打撃に初登板し、被安打を浴びる場面もあったが、着実に実戦経験を積み重ねている。キャンプでは、力強い直球や内角と外角に投げ分けることなどを意識しながら練習に取り組んでいる。けがをしない体をつくるため、ウエートトレーニングを積極的に取り入れ、体力増強にも励む。

 仲地の武器は最速151キロの直球と決め球のスライダーだ。加えてカーブやフォークボール、チェンジアップなど多彩な変化球で織り交ぜ、緩急をつけた投球で試合をつくる。

 地元読谷でのキャンプに「帰ってきたというよりは、野球をしに来たという気持ちのほうが強い」と気を引き締める。そんな中でも、小学校や大学時代の友人らが応援に駆けつけ、一言声を掛けてくれるといい、安心感を持ちながら練習に打ち込めているという。

 15日には沖縄電力との練習試合で先発し、1回を三者凡退に打ち取る好投を見せた。18日からは、北谷町の1軍キャンプに合流する。

 仲地は自身のプレーを通して「野球で上を目指す人が増えるきっかけになれたらうれしい」と話す。ドラフト指名時には「1年目からしっかり活躍できる投手になる」と意気込みを語っていた。沖縄を代表する投手への道のりはまだ始まったばかりだ。
 (砂川博範)