「サンゴ触らないで」宮古島が観光ガイドライン発表 地域への配慮も明記 沖縄


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【宮古島】持続可能な観光による宮古島の振興・活性化を目指す、宮古島サスティナブルツーリズム連絡会は8日、島の観光利用のルールを定めたガイドラインを策定したと発表した。自然環境を守りながら住民と共に島の発展を目指すため、官民一体となってガイドラインの周知を目指す。「島の自然を守り、発展するための指針」と強調し、観光客や事業者、市民に理解と協力を求めた。

 同連絡会は観光関連団体や行政、警察、海上保安部など関係者が参加し、2022年5月に発足した。宮古島観光協会が事務局を担ってガイドライン策定に取り組んできた。

 ガイドラインは自然環境保護、海の安全、地域への配慮を根本に置いて(1)市民のアクション(2)観光客のアクション(3)マリン事業者向けガイドライン(4)観光事業者向けガイドライン―の四つで構成されている。環境保護に関しては、サンゴに触らないノータッチサンゴマナーの徹底などを呼びかけ、地域への配慮については御嶽への立ち入り禁止など地域ルール順守、海の安全はライフジャケット着用などを訴えている。

 8日、市役所で会見した座喜味一幸市長は「島の自然環境を守ることは観光の柱だ。安全に楽しんでもらうことも重要で、そのためのガイドラインであり、広めていきたい。子々孫々まで島の美しい自然を守っていく」と語った。
 (佐野真慈)

ガイドライン順守を呼びかけるポスター
ガイドライン策定を発表する宮古島市の座喜味一幸市長(左から三人目)ら=8日午後、宮古島市役所