書く喜び、これからも おきなわ文学賞33人が表彰 那覇・沖縄産業支援センター


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第18回おきなわ文学賞の受賞者と表彰者ら=18日、那覇市小禄の沖縄産業支援センター

 第18回おきなわ文学賞の表彰式が18日、那覇市の沖縄産業支援センターで開かれた。小説、随筆、詩、短歌、俳句の5部門で最高賞の一席(県知事賞)と二席(県文化振興会理事長賞)、佳作と奨励賞の計34作品33人が表彰された。

 入選者代表あいさつで、小説部門で作品「GO! マブレンジャー!」が一席に選ばれた野沢周平さん(44)は「仕事をしながら書いている。没頭するくらい楽しいことも苦しいと思うこともある。背中を押していただき勇気をもらえた。これからも自分なりのペースで書くことを続けていきたい」と喜びを語った。

 小学校のころの体験を基にした「いじめの記憶」で随筆部門の一席に輝いた具志堅さわさん(76)は「いじめられた人のトラウマは続く。私も昨日のことのように思い出す。いじめのない誰でも堂々と生きられる社会になってほしい」と語った。書き始めた契機は妹をがんで亡くしたことだったといい「天国の妹に報告したい」と目を潤ませた。

 入賞作品は作品集「はなうる」として「おきなわ文学賞」ホームページに掲載されている。

(中村万里子)