日米の離島奪還訓練が本格化 大分で演習、オスプレイなども投入 <追う南西防衛強化>


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大規模離島奪還訓練「アイアン・フィスト」で、MV22オスプレイから降りる米海兵隊員=18日午後、大分県の日出生台演習

 陸上自衛隊と米海兵隊が約1カ月にわたり、鹿児島の離島や沖縄の米軍施設などで展開する大規模な離島奪還訓練が18日から本格化した。専門部隊同士が連携し、敵がいる離島への上陸や戦闘の手順を確認する。懸念される台湾有事も視野に、中国と向き合う南西諸島で、水陸両用作戦の共同対処力をアピールする狙い。気球撃墜を巡り米中関係が悪化する中、日米と中国の間にさらなる緊張を招く恐れもある。

 18日は大分県の日出生台(ひじゅうだい)演習場で、離島に見立てた演習場を制圧する場面を公開した。先行した陸自部隊が安全を確保した場所に、米軍の輸送機オスプレイ2機が土ぼこりを巻き上げて着陸。後部ハッチが開くと、海兵隊員計約40人が降り立ち、周囲の状況を確認しながら移動した。米軍は大型輸送ヘリコプターや攻撃ヘリも投入。地上にいる海兵隊員が無線で連絡を取り合っていた。

 訓練は陸自が離島防衛能力を引き上げようと米本土で実施してきた通称「アイアン・フィスト(鉄の拳)」で今回から日本に移った。

 普段は自衛隊の拠点がない鹿児島県の徳之島や喜界島でも実施するのが特徴。在沖米軍施設は、名護市辺野古沿岸部に隣接するキャンプ・シュワブの沖合やキャンプ・ハンセン(金武町など)、金武ブルー・ビーチ訓練場(金武町)に加え、射爆撃場の入砂島(渡名喜村)を使う。日程は2月16日~3月12日。

(共同通信)