コザ高校の淺野、ロード10キロで沖縄県新記録 U20選抜競歩女子 「中だるみ」気力で克服


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 陸上の第34回U20選抜競歩大会は19日、神戸市六甲アイランド甲南大周辺コースで行われ、女子10キロで淺野愛菜(コザ高)がロードでの県記録となる49分9秒で5位に輝いた。

 男子10キロでは島袋航(中部商高)が47分20秒で41位だった。日本選手権20キロ競歩では男子の知念凜斗(コザ高―九州共立大)が1時間30分29秒で37位、渡口怜(北山高―山梨学院大)が1時間33分16秒で44位、米須一清(中部商高―九州共立大)が1時間36分48秒で53位だった。


 

女子10キロ競歩で競り合う淺野愛菜(右)。ペースを維持し県記録の49分9秒でゴールした(提供)

 次のステージへ大きな弾みとなるレースになった。高校最後の大会で初めてとなる女子10キロ競歩に挑んだ淺野愛菜(コザ高3年)は、課題だった中盤の中だるみを気力で克服し、目標だった50分を切ってゴールした。「全然調子が上がらなくて苦しい時期があったけど、いい締めくくりができた」と声を弾ませた。

 これまでのレース同様に中間に差し掛かる手前で苦しくなった。3キロ地点で大きな波が来たが、「今大会は楽しむだけ。後のことは考えずに行こう」とリタイア覚悟で3位集団に食い下がった。

 その後は思った以上に「楽になった」とペースを維持。2人に逃げ切りを許したが、最終スパートで1人には逆転勝ちすることができた。

 トラックの県記録に匹敵する速さ。ロードはこれまで県記録はないと見られ、結果的に新記録樹立となった。単純比較はできないが、最高の結果を残した。

 「コーチや練習に付き合ってくれた仲間のおかげ」と感謝。次は中京大に進学し、学生レースに舞台を移す。「インハイで優勝した同い年や強い先輩もいる。まずはインカレ3人枠に入って出場できるところから頑張りたい」と目標を見据えた。

(謝花史哲)