DeNA神里、磨く打・走・心 レギュラーへ「結果出す」<疾走県勢2023春キャンプ>


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バッティング練習するDeNAの神里和毅=宜野湾市のアトムホームスタジアム宜野湾(小川昌宏撮影)

 DeNAの神里和毅(29)=糸満高―中央大出、日本生命=は、6年目の今季を「勝負の年」として挑んでいる。「三浦(大輔)監督になって、結果を出せていない。しっかり結果を出して、存在価値を示していきたい」と語る言葉に力がこもる。

 昨季は81試合に出場も打撃では打率1割8分9厘と思うような結果が残せなかった。出塁が少なかったため、自慢の足も生かせず、盗塁も6にとどまった。

 選手層の厚いDeNAの外野陣で、「試合に出られるか分からない」不安から、自分に自信がなく気持ちが安定しなかった。今季に向けて、ヨガや瞑想(めいそう)を取り入れ、メンタルトレーニングに励んでいるという。

 このキャンプでは、打撃と盗塁をテーマに取り組んだ。打撃では重心が軸足にかかるようにした。「力を入れなくても飛ぶようになり、打球の角度も上がってきた」と手応えも感じているようだ。盗塁ではオフシーズンに、世界マスターズ陸上400メートルリレーで優勝経験のある譜久里武さんから走り方の指導を受けた。

 キャンプの第1クールでは、西武や巨人で活躍して4年連続の盗塁王に輝き、通算320盗塁を達成した、臨時コーチの片岡保幸さんから走塁の指導を受けた。11日の紅白戦では安打で出塁し、すぐに盗塁を決めるなど結果も現れてきている。

 具体的な目標については「目先の結果にこだわらない」としながらも「誰よりもヒットを1本でも多く、1試合でも多く試合に出たい」と、レギュラー奪取へ静かに闘志を燃やしている。

(屋嘉部長将)