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製造業などを展開する拓南グループの工場見学会が24日、沖縄市で開かれ、日本銀行那覇支店の飯島浩太支店長と沖縄労働局の西川昌登局長が参加した。拓南商事(川上哲史社長)と拓南製鉄(八木実社長)の工場を巡り、廃品から出た鉄スクラップから建築・土木資材が生産される様子をつぶさに見て回った。
拓南商事では月間7千トンの金属スクラップを拓南製鉄に出荷し、これら原料から鉄筋などの製品が生産される。
見学会には建築関連業者や工業高校の生徒ら約400人が参加。廃棄された家電や自動車、建材を、破砕、切断して鉄を回収する様子や、約80トンの鉄スクラップを電気炉に入れて溶かし、角棒状に成形したものを引き延ばして鉄筋が作られる様子を見学した。飯島氏と西川氏も各部門ごとに何度も担当者に疑問をぶつけていた。
飯島氏は「県内でいかに完結させていくかということを非常によく考えられている」と述べ、原料供給から生産まで県内で実施している点を評価。「沖縄県は製造業のウエートが低いが、ダイナミックな仕事であることを改めて実感した。これからも県経済に貢献してほしい」と話した。
西川氏は女性を含む工場の若手が説明役を担った点に触れ「会社に誇りを持って働き続けることがやりがいにつながる」と指摘する。高校生も招いた点にも着目し「県内にも製造業があることを知る機会を設けている。そうした取り組みが製造業などへの就職へ大事であることを改めて実感した」と感想を語った。
(小波津智也)