【名護】北部農林高校食品科学科の1~3年でつくる「カラキレンジャーズ」(具志堅永愛代表)が開発した、大宜味村産カラキ(和名オキナワニッケイ)を使った「カラキケーキ」がこのほど、第45回沖縄青少年科学作品展で最優秀賞に当たる県知事賞を受賞した。2月24日に同校で報告会があり、生徒らは「やんばるの地域振興への貢献につながれば」と笑顔を見せた。
カラキレンジャーズは3年の具志堅永愛(とわ)さん(18)のほか1年の幸地咲輝さん(16)、名嘉美羽さん(16)、新城ひまりさん(16)、2年の石倉歌笑(うたら)さん(17)、3年の宮城葵さん(17)、宮城策太さん(17)の7人で構成する。
具志堅さんは1年の頃から大宜味村のカラキを活用した商品開発を開始。複数あった候補から、産地である大宜味村で好評だった「カラキケーキ」に絞り、学年を重ねるごとに新たなチームメートを加え、より鮮やかな緑色を出すために自家製カラキ粉末の製造し、抹茶とカラキなどの原料配合を調整するなどして試行錯誤し、色や味などを改良した。
沖縄ハム総合食品(オキハム)と共同で商品化にこぎ着けた「カラキケーキ」は「鮮やかな緑色で優しい甘さが特徴的」(石倉さん)。具志堅さんは「農業クラブの九州大会で最優秀賞を獲得できず悔しかったが、担当の先生が『この悔しさを科学作品展につなげてほしい』と励ましてくれた。経験を生かせてよかった」と振り返った。
友人に誘われて活動に参加した1年の名嘉さんは「慣れないことばかりだったが、研究などを通して成長できたと思う。3年生までに農業クラブ全国大会で最優秀賞を取りたい」と目を輝かせた。千葉直史校長は「先輩らが取り組んできたカラキに科学的な視点を加えた。素晴らしい集大成だ」と評価した。
カラキケーキは3日、北部地域のローソン店舗で計100箱限定で販売される。1箱3個入り(税込み540円)。
(松堂秀樹)