世界自然遺産に登録された沖縄島北部の壮大な自然を体感してもらおうと「やんばる自然体験学習ツアー」が2月25、26の両日に開催された。国頭、東、大宜味のやんばる3村から親子20組計40人が参加し、琉球エアーコミューターの世界自然遺産特別デザイン機での遊覧飛行、県立辺土名高サイエンス部の生徒がガイドを務めるフィールド観察会を楽しんだ。
25日の遊覧飛行では、やんばる・西表島図画コンクールで県知事賞に輝いた作品が機体に描かれた特別デザイン機に搭乗して、那覇空港からやんばる上空へ。北九州市立自然史・歴史博物館の伊澤雅子館長、琉球大理学部の小林峻助教がガイドを務めた。
この日、遺産登録地の上空は雲に覆われる悪天候だったが、雲が切れると子どもたちはいっせいに窓に張り付き、日頃見られない雲の上からのやんばるを熱心にのぞき込んでいた。
「飛行機に乗るのは初めて」という国頭村立辺土名小1年の比嘉湊音(みなと)さん(7)は「いつも下から見ているのと違って、上から見ると緑がいっぱいだった」と母の沙織さん(39)と終始楽しそうな表情。村辺野喜にある祖父の畑でヤンバルクイナを目撃したこともあって「フィールド観察会で、どんな生き物に会えるのか楽しみ。いろいろな生き物のことを勉強したい」と目を輝かせた。
ツアーは県の世界自然遺産普及啓発事業の一環で、1月21、22の両日には西表島でも開催された。
(安里周悟)