沖縄水産の生徒2人「ダイブマスター」取得 「海外で、いろんな所で、潜りたい」


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PADIダイブマスターの資格を取った(左から)同校職員の石川尊士さん、3年の新垣匡平さん、角谷幸治郎さんと指導に当たった加藤司教諭=2月28日、糸満市西崎の沖縄水産高校

 【糸満】糸満市にある沖縄水産高校(福地修校長)海洋技術科コーストマリンコース3年の新垣匡平(きょうへい)さんと角谷(かどや)幸治郎さんがこのほど、同校で初めて国際的なダイビング教育機関「PADI(パディ)」のダイブマスター資格を取得した。インストラクターになる一歩手前の資格で、全国でも高校生の合格者は毎年数名程度という。2人は入学後にダイビングを始め、3年がかりで資格を手にした。

 角谷さんは「先生たちの教えがなければ資格は取れなかった。周りの人が自分に対してやってくれることへの感謝が大きい」と語った。

 ダイブマスターは、事故処理や事故防止のシナリオ作成能力を有する。ダイバーコースの開講やファンダイビングのガイドができる。

 マスターになるには、レスキューダイバーなど複数の資格取得が前提となる。その上で講習を受け、60本のダイビングや最終試験をクリアしなければならない。

 インストラクターの資格を持つ加藤司教諭の指導で同じコースに通う10人が挑んだが、2人が残った。

 同コースでは1年次から「全員で上を目指そう」とさまざまな資格に挑戦。放課後も教室に残り勉強するのが日課だったという。

 本年度はダイブマスター取得のため、週末も各地でダイビングを実施。バスの中でも勉強した。新垣さんは「友達がいるから頑張れた」と話す。2人は海技士4級や1級小型船舶操縦士などの資格も取得した。

 4月から新垣さんは同校専攻科の無線通信科に進学する。「通信士として船に乗り、休みの日はいろんなところで潜りたい」と話した。

 角谷さんは海外進学を検討中。「海外で潜りたい。いずれはインストラクターを目指したい」と意気込んだ。
 (比嘉璃子)