大幅増加のサイバー犯罪 モバイルプリンスの知っとくto得トーク[297]


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モバイルプリンス

 

沖縄県警は先月、2022年のサイバー犯罪の内訳を発表し、詐欺の大幅増加によって摘発件数が過去最多の308件になったことを明らかにしました。

県警に寄せられたサイバー犯罪の相談は2277件でした。「意外と少ない」と感じる人もいるかもしれませんが、被害にあっても警察に相談できない数を含めると被害はもっと増えるでしょう。

最近は「闇バイト」としてサイバー犯罪の加害者となる事例もあります。被害者にも加害者にもならないことが大事です。

 

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県内のサイバー犯罪は全国と比較して未成年者が被害にあう割合が高いのが特徴です。SNSで仲良くなった人から誘い出され、性暴力を受けるなどの犯罪が多いのです。

こうした犯罪の場合、一度子どもを信頼させて誘い出す「グルーミング【※1】」が使われることがあります。

私は専門家として「ネットで知り合った人は危険なので絶対に会わないでおきましょう」と講演会などで伝えるようにしていますが、不安やストレスを抱え、人から優しくされたいと強く願っている時に、ネットで知り合った人から優しくされたら、うれしくなって信じてしまうと思います。

 

※1 グルーミング … 過去にこの連載でも何度か紹介しています。詳しくはコチラからどうぞ

■今年一番覚えるべき言葉は「チャイルドグルーミング」

 

イラスト・小谷茶(コタニティー)

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詐欺も人間の心に入り込むことがあります。将来のお金への不安を抱えている時に「もうかる方法教えますよ」と近づいてこられたら信じたくなります。

家や学校でスマホ・ネットのルールを決め、安全な使い方を学ぶことはすごく大事です。

しかし、それだけではサイバー犯罪は防ぎにくいため、さまざまな方法で安心できる環境をつくることが大事だと実感しています。

 

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 1987年、沖縄市出身。お笑い芸人・携帯電話ショップ勤務の経験を生かし、スマホ・ネット活用の方法を楽しく、わかりやすく伝える。2020年、本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」を出版

http://smartphoneokoku.net/

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