転校、現地での出会い「JK、インドで常識ぶっ壊される」 熊谷はるか著<司書の推し本>12


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「今自分にできることは何か。それを探し続ける大切さに気付く一冊だ」と話す山城梢さん

[推しポイント]戸惑いながら思考止めず

 戸惑い、悩みながらも思考を止めない著者の姿は、しなやかでたくましく私も励まされました。

 世界には不条理で不可解な問題が山積みです。「その問題がいつか解決するために、すこしでもよくなるように、日々汗を流しているひともいるということ。そのひとたちは、ただ知ることで終わってはいけないと教えてくれる」

 インドでの経験に根ざした彼女の言葉に、はっとさせられます。

 (山城梢・豊見城高校)

[あらすじ]転校、現地での出会い

 インドといえば何を思い浮かべるだろうか?…カレー! そんな私たちと変わらない感覚を持った普通の女子高生が、突然インドに転校することに。恐る恐るスタートした現地での生活で、著者がさまざまな人や出来事に出会う。

 今までの常識を「ぶっ壊され」ながら、感じたことや考えたことを飾らない言葉でつづっている。


 若者の活字離れ、読書離れが指摘されて久しい。学校からは「図書館離れ」に嘆く司書の声が聞こえる。読書活動推進を目的に、新企画「司書の推し本」では、子どもたちに読んでもらいたい「推し本」を、学校図書館の司書に紹介してもらう。