2人の日本一周、映画に 高校生からの夢叶える 沖縄と東京で上映 名護の山川さん、西原の仲盛さん


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日本一周の旅をしながら映画を作った山川元樹さん(左)と仲盛壮大郎さん=1日、那覇市の琉球新報社

 名護市の山川元樹さん(23)と西原町の仲盛壮大郎さん(23)が約半年間、車中泊で日本を一周しながら旅のドキュメンタリー映画を作った。浦添市のユナイテッド・シネマ・パルコシティ浦添のスクリーン10を借り、12日午後3時から上映する。夢を実現した2人は「映画を見た人も『(やりたいことを)やってみよう』と行動を起こすことにつながればうれしい」と話す。 (伊佐尚記)

 2人は北山高校3年の時からスマートフォンで映像制作を始めた。「映画を作ってみたい」という思いを募らせ、「日本中の見たことのない景色を撮り、映画を作ろう」と決意。大学卒業後の昨年9月に北海道釧路市を出発し、今年2月に鹿児島市から本部港に船で渡り、ゴールした。

鹿児島県の桜島を訪れた仲盛さん(左)、山川さん=2月(仲盛さん提供)

 旅ではスカイダイビングや富士登山、四国のお遍路などを体験した。旅をしながら各地で日雇いの仕事もし、資金をつくった。映画館を借りるためのクラウドファンディングも11日まで実施する。8日時点で目標の2倍となる約60万円が寄せられている。

 映画の仮題は「イニシャルP」。フェニックス(不死鳥)の頭文字である「P」に、コロナ禍や資金づくりなど困難を乗り越えてきたという思いを込めた。旅を終え、2人は「次は海外で撮りたい」と新たな夢を思い描く。

 クラウドファンディングのウェブサイトは「日本一周映画」で検索できる。チケットは完売している。今後、東京都内でも上映を予定している。