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TikTokは1日、18歳未満のユーザー向けに「1日1時間」の利用時間制限を今後設定をしていくことを発表しました。
13~15歳はプロフィルの初期設定が非公開、ダイレクトメッセージ機能は16歳以上で使えるようになるなどの変更も発表されました。
TikTokを使う10代の皆さんからすると、制限がかかる嫌なアップデートかもしれません。しかし、未成年が巻き込まれる事件やサイバー犯罪【※1】が発生していることを考えると、必要な対応と言えるでしょう。
※1 未成年が巻き込まれる事件やサイバー犯罪 … 今月2日には、沖縄県警の警視がSNSで知り合った13歳の中学生にお金を渡してみだらな行為をしたとして逮捕されています。警察官が子どもに対してサイバー犯罪を行ってしまった、最悪の事件です。沖縄県内は未成年が被害にあうサイバー犯罪の比率が全国よりも高いのが特徴です。
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TikTokの特徴として、ユーザーの好みのショート動画がどんどんと流れていきます。
なぜ私たちの好みが分かるのかというと、「どんな言葉を検索しているのか」「どんな動画を最後まで見るのか/見ないのか」を分析しているからなんですね。そのため、楽しい動画が次々と流れていき止まらなくなるのです。
同じような機能は、YouTubeやInstagram、LINEにもあります。そのため、TikTok以外も利用時間に気を付けなければいけません。
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中国企業・バイトダンス社が開発したTikTokは瞬く間に世界に広がりました。一方、アメリカやヨーロッパでは「中国政府がTikTokを使ってスパイができる恐れがある」として、TikTokが禁止される可能性が出てきました。
今回の未成年に対する利用制限は、こうした政治的な排除を前に、少しでもイメージを良くするための戦略なのかもしれません。
身近なアプリが、大国同士のサイバー戦争のツールとして使われる可能性があるのは何とも怖い話ですね。
【プロフィル】
モバイルプリンス / 島袋コウ 1987年、沖縄市出身。お笑い芸人・携帯電話ショップ勤務の経験を生かし、スマホ・ネット活用の方法を楽しく、わかりやすく伝える。2020年、本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」を出版
twitter:https://twitter.com/mobileprince_PR/