自分の意思で話すかのようなAI「ゴースト」つくれるか? 言語処理学会が最先端の知見を報告 県内初開催 沖縄・宜野湾 


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言語処理学会の年次大会に参加する研究者ら=13日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 言葉の意味をコンピューターに理解させる技術を研究する研究団体「言語処理学会」の年次大会(NLP2023)が13日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで始まった=写真。17日までの期間中、人工知能(AI)などの最先端の知見が報告される。沖縄での年次大会開催は初めてで、県内外から約1200人が来場する見込み。

 テキストなどのデータから音声を生成する技術を研究する東京大の高道慎之介助教が、「音声混合はどこに向かうのか」と題して講演した。コンピューターによる音声生成技術は人間と遜色のないレベルに到達しているものの、テキストの意味を理解しているわけではないため、今後は文脈を理解させたり、長文を読み上げたりする技術が課題と紹介した。
 
 さらに高道氏は、これから物理的もしくは身体性を持った上で、人間のように話すことができるAIが登場すると説明。「キーワードは自発性と自立性だ。自分の意思で話しているような『ゴースト』を持った音声言語AIをつくれるかが課題となる」と話した。

  大会は会費を支払えば一般でも参加できる。
 (梅田正覚)