テニスとサッカーの“二刀流” 県系の双子、世界に挑む きょう沖縄市でテニスの大会


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沖縄市で行われる大会から世界を目指す県人2世の双子の兄弟、嘉数琉依さん(左)と礼さん=10日、東京都江東区

 【東京】那覇市首里出身の父親からテニスを習い、世界を目指す双子の兄弟、嘉数琉依(るい)さん、礼(れい)さん(9)=東京都江東区=が16日、沖縄市のコザ運動公園で行われるジュニアテニスの世界大会予選に参加する。優勝すれば欧州クロアチアでの海外大会への参加資格を得られるとあり、「優勝を狙う」と懸命にラケットを振っている。2回目の参加となる大会では、テニスでの飛躍とともに沖縄の戦友との再会も待ちわびている。

 2人の視線の先にあるのは、10歳以下のジュニアテニス世界大会「スムリクバボウル(Smrikva Bowl)」沖縄予選での栄冠だ。

 地元の少年サッカークラブでは礼さんが主将、琉依さんが副主将を務める。右サイドを駆け上がる礼さんの反対側、左サイドを琉依さんが守り、双子ならではのコンビネーションの良さをみせる。サッカーとテニスの“二刀流”を始めたのは、2021年からだ。

 コロナ禍でサッカーの練習場所が思うように確保できなくなった2人に、中学、高校のテニス部で活躍し、中学3年の県大会で優勝する実力があった父親の啓太さん(41)が薦めた。

 啓太さんは、「サッカーも本気、テニスも本気。夢中になれることはいくつあってもいい」と目を細める。

 父親の地元である沖縄での大会参加は2回目だ。頂点を目指しつつ、沖縄で出会ったテニス仲間との再会も楽しみにしている。啓太さんは、「内地の大会にはない温かみのある雰囲気が良かったようです。僕たち親子の原点でもある沖縄から世界に羽ばたいてほしい」と声を弾ませた。
 (安里洋輔)