人体に有害とされる有機フッ素化合物(PFAS)が西原町内2カ所、中城村内1カ所の井戸水から国が定めた暫定指針値(PFOSとPFOAの合算1リットル当たり50ナノグラム)を超える値で検出されていた件で、県環境部環境保全課は16日、1月に実施した追跡調査の結果を公表した。西原2カ所は依然、暫定指針値を超えており、1カ所からは19.8倍となる990ナノグラムが検出された。中城1カ所は43ナノグラムだった。発生源は特定されておらず、県環境保全課は今後も調査を続けていく。
西原・中城では、2021年11月、西原町小那覇の西原浄水場の敷地内に流れ込んだ地下水から暫定指針値の4.4倍となる218ナノグラムのPFASが検出された。これを受けて、県環境保全課は21年12月と22年2月、西原町小那覇の工業団地内7カ所、中城村和宇慶の土地改良地区内7カ所の井戸水などを調査。うち3カ所から暫定指針値を超えるPFASが検出された。
県環境保全課は発生源を特定するため、PFASを含む製品を保有・使用する可能性がある複数の企業などから聞き取りを行ってきたが、保有・使用履歴はこれまで確認されていない。
県と西原町、中城村は井戸水を飲用水に使わないよう周知を継続するほか、井戸水のモニタリングも継続していく。
(吉田健一、新垣若菜、安里周悟)