原材料はバイオマスや廃棄油…ANAが持続可能な燃料で定期便 羽田-石垣、CO2排出ゼロへ


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新石垣空港に到着する、持続可能な航空燃料「SAF」を使用した「ANA GReen Jet」=17日、石垣市の新石垣空港(提供)

 全日空(ANA)は16日、バイオマスや廃棄油、排ガスなどを原材料とした持続可能な航空燃料(SAF)を使った定期便「ANAGreenJet」を、羽田-新石垣空港で運航した。SAFを搭載した機体の、国内定期便での営業運航は初という。

 これまでも実験的にSAFを使って実証運航してきたが、今回はツアー参加者約30人がSAF運賃を支払い、二酸化炭素(CO2)排出ゼロの公的証書の交付を受けた。

 SAFは、空気中や地上の炭素を原料とするため、燃料に使用しても新たにCO2を排出しない。従来の航空燃料に混ぜて使うことができ、既存の機体や給油設備を使用できる利点もある。

 石垣市の「石垣版サステナブル観光モデルツアー」事業の採択業者から要請を受けて実現した。フィンランドのネステ社から調達したSAF燃料を使っている。

 機体の表面もリブレット加工という特殊な加工を施し、サメの肌のようにザラザラとすることで空気摩擦抵抗を低減し、燃費を向上している。