嘉手納、逆転で快勝 高校野球県春季大会 玉那覇が勝ち越し安打、判断良く好走塁も


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球陽―嘉手納 7回2死三塁、勝ち越しの適時打を放つ嘉手納の玉那覇吏空=21日、アトムホームスタジアム宜野湾(大城直也撮影)

 第70回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)の第3日は21日、アトムホームスタジアム宜野湾など3会場で1回戦8試合が行われた。嘉手納は5―1で球陽に勝った。沖縄水産は久米島に9―1、八重山農林は10―0で那覇工・浦添工にそれぞれ勝利を収めた。首里東は1―0で向陽に競り勝った。具志川は8―3で球陽を下した。西原は7―0で陽明、浦添商は7―0で那覇商、具志川商は9―0で八重山にそれぞれコールド勝ちした。

 22日は1回戦7試合が行われる。

 同点で迎えた七回表。嘉手納は1死三塁のチャンスで1年生の玉那覇吏空が打席に立った。

 それまで相手投手の緩急ある球にチームとして安打がなかなかつながらなかった。それでも玉那覇は「どんな安打でも得点できる場面」と打ち頃の球を待ち、高めからのカーブの落ち際をうまく合わせて、勝ち越しとなる右安打を放った。

 塁に出ると、「1点差は安全じゃない」と狙いを本塁へ。続く久貝琉仁が右翼の右へ打球を運ぶと、一塁からスタートを切った玉那覇は一気に加速し、そのまま生還。だめ押しの追加点を挙げた。

 秋季大会や1年生大会では9番を中心に下位打線を任されていた。試合に出続けるようになり、試合勘もついてきた。練習から試合を想定し、状況に応じた打ち分けも考えるようになった。與那城吾朗監督も「冬のトレーニングで足りなかったところを本人が頑張ってくれた」と活躍を喜ぶ。

 今大会から2番を任されるようになった。打順は変わったが「何番でもしっかり後ろにつなぎ、走者になれば次の塁を狙っていきたい」と、次戦でも得点に絡んでいくことを誓う。
 (屋嘉部長将)

玉那覇勝ち越し打 判断良く好走塁も

 ●球陽 好機を逃したことを悔やむ瑞慶覧朝尚主将 チャンスの場面で一本が出なかった。守備は序盤は良かったが後半のエラーが痛かった。後半は集中力が持たず、得点につなげられなかった。