指定管理者の選定、外部識者の権限強化へ 首里城火災を機に見直し 県が条例改正案 県議会・総務企画委


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沖縄県議会

 沖縄県議会総務企画委員会(又吉清義委員長)が22日、開かれた。県の指定管理制度の下で運営される首里城公園で火災が発生したことを踏まえ、県は指定管理者制度に関する条例改正案を提出した。これまで県管理施設の指定管理者の選定は内規に基づき外部有識者らの「会合」として「指定管理者制度運用委員会」を開催したが、審議会などと同様に条例に基づく「付属機関」に改めて外部有識者の権限を強化する。

 4月から施行予定。付属機関になると、知事から諮問された委員会の意見として従来より重視されるほか、委員会が独自で調査して県へ建議することも可能となる。これまで委員には報償費として日額8400円を支給していたが、9300円の報酬に引き上げられる。これまで委員会の会議結果の公表は努力義務となっていたが原則公開する。

 2021年度包括外部監査は、指定管理者の沖縄美ら島財団(本部町)の管理下で首里城火災が発生したことを踏まえ、同財団を事例として指定管理制度を検証し、条例改正の必要性を指摘していた。

 嘉数広樹行政管理課長は「委員会の権限の強化につながり、県民にとってサービスの向上につながる」と述べた。

 一方、監査では同財団が行う関係会社への業務再委託について「不正の温床になりうる」として禁止するよう「意見」が付されたが、又吉信財政課長は「対応は検討中」とした。 (梅田正覚)