「ジュゴン守れ」海上抗議 グリーンピース、市民連携


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大浦湾で辺野古新基地建設反対を訴えるグリーンピースのメンバーとカヌー隊=8日午後、名護市の大浦湾

 【辺野古問題取材班】名護市辺野古への新基地建設反対を国際社会に訴えようと来沖している、国際環境保護団体グリーンピースのメンバー15人と新基地建設に反対する市民らのカヌーチーム11人(計26人)が8日、大浦湾に設けられた臨時制限区域の外側海上で抗議活動を行った。

 20艇のカヌーに乗り込んだメンバーらは「SAVE THE DUGONGS」と書かれた手作りの横断幕などを掲げ、新基地建設反対をアピールした。
 カヌーの抗議行動に参加したグリーンピース・ジャパン海洋生態系担当の小松原和恵さん(33)は10月29日から2日間、大浦湾に潜り、海中の様子を写真に収め、各国のグリーンピース支部に情報を送った。「米国の支部の見方では、人間の生活地域と近い場所で、サンゴがこれだけ豊かに残る場所は珍しい」とした上で「地球温暖化の影響で世界規模でサンゴの減少が進んでいる。大浦湾の環境を守る必要性はもはや国内問題だけにとどまらない」と強調した。
 グリーンピース・ニュージーランドの海洋生態系担当のカーリ・トーマスさん(40)は2005年に虹の戦士号が辺野古に来た際、大浦湾に潜った。「当時と海の環境は変わらず良好だ。異なる点は、県民が一丸となって建設反対を訴えていること。ニュージーランドでは市民の反対が起これば、政府は環境破壊をやめる。日本政府の現在の姿勢は間違っている」と語った。