ライブハウスの一角に「あいち沖縄文庫」誕生 800冊、研究者らが寄贈 愛知沖縄県人会連合会


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開所式であいさつする渡久地政司さん(写真左)と阪井芳貴さん=26日、名古屋市内のライブハウス「オキナワAサインバーKOZA」

 【名古屋】沖縄関連書籍を一堂に集めた文庫が26日、愛知県名古屋市内のライブハウス「オキナワAサインバーKOZA」の店舗内に開設された。同日、多くの沖縄関係者らが参加して、開所式と交流会が開かれた。

 「あいちKOZA沖縄文庫」は、歴史や文化などに関する文芸書や実用書、専門書など800冊を収蔵している。沖縄の歴史や文化を愛知県内に広める拠点とするため、愛知沖縄県人会連合会が開設した。

 元連合会会長で現在は相談役の渡久地政司さん(85)と、沖縄の祭事芸能を研究する名古屋市立大学大学院教授の阪井芳貴さん(65)が書籍を寄贈した。

 開所式後の交流会で、阪井教授は「長年の夢だったものが形となってうれしい。これからも利用者のニーズをみて、書籍を提供したい」と語った。また、連合会会長の辺土名昇さん(60)は「今後も蔵書を増やして、多くの方に足を運んでもらえる場にしていきたい」と意気込みを語った。

 あいちKOZA沖縄文庫は、連合会と古くから親交のあるライブハウスオーナーの秋吉拓史氏(50)が活動に賛同して施設の一室を無償で貸し出し、連合会が文庫の運営を行う。沖縄関連の書籍だけを集めた文庫は同県内では初となる。利用は無料。午前11時から午前零時まで。定休日は日曜日。

 当面は愛知沖縄県人会連合会の賛助会員のみ利用可能だが、学生らが調べ物に使いたいなどの要望があれば検討するという。
 (奥間政寿)