沖縄・読谷のチビチリガマ「集団自決」から78年 生存者が不在で催す初の慰霊祭


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 【読谷】沖縄戦で米軍が沖縄本島に上陸した直後の1945年4月2日に読谷村波平の自然洞窟チビチリガマで、避難した住民83人が犠牲になった「集団自決」(強制集団死)が起きてから2日で78年になる。遺族会は1日、慰霊祭を開き、約80人が参加した。戦争体験者の高齢化が進み、チビチリガマの生存者が初めて不在の慰霊祭となった。

 新型コロナ禍以降、4年ぶりに一般参加もあった。母方の祖父母らを亡くした與那覇徳市さん(80)=村渡慶次=はガマの中で黙とうし、「北朝鮮やウクライナの情勢が戦争体験を思い出させる。生きている間は、平和を発信し続けたい」と話した。 (名嘉一心)