防衛局、要綱提示せず 久辺3区交付金、名護市に報告


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 【名護】沖縄防衛局が9日、名護市役所を訪れ、「久辺三区の振興に関する懇談会」第2回会合の内容を報告した。市によると、米軍普天間飛行場の移設先である辺野古、豊原、久志の久辺3区に直接支出する交付金について、市側が交付要綱の提示を求めたのに対し、防衛局は「決まってない」と答えた。

 市からは企画部参事と同部長、防衛局からは企画部長と基地政策室長補佐が出席した。局側は10月26日に官邸で開かれた懇談会第2回会合について、1枚の議事要旨文書を配布して説明した。
 久辺3区からの要望について、関係機関と調整できるものから実施すると伝えたことや、3区長からの要望内容を報告した。防衛局は懇談会開催前の10月23日にも市を訪れたが、交付金について詳しい説明はなかったという。
 市側は局側の報告に「移設の受け入れと条件になる事業については受け入れられない」との見解をあらためて示した。さらに「交付要綱がなければ、こちらも事業内容を検討できない」と局の対応を批判した。