陸上自衛隊は6日に宮古島北方の海上で発生したヘリコプター事故について「気象上の問題はなかった」と判断した。原因としては一般的に機材の不具合か人的ミスの可能性が考えられ、これらを中心に念頭に置いて調査を進める。
陸自によると、6日午後4時の宮古島周辺はおおむね南から風速6~7メートルの風が吹いていた。視界は10キロ以上先まで見通せる程度に良好で、雲の高さは約2千フィートだった。当時は目視で飛行しており、ヘリの高さは1千~1500フィートだったとみられ、陸自担当者は「雲は支障ない高度だった」と説明した。
午後3時46分に航空自衛隊宮古島分屯基地を離陸した陸自ヘリは10分後の同56分にレーダーから機影が消えた。その間は当初の飛行計画通りに飛行していた。機影消失後の動向は分かっていない。離陸時に搭載していた燃料は飛行4時間分だったことから、午後7時46分に陸自は事故だと判断した。
事故との判断を踏まえ、6日午後7時46分に小林弘樹陸幕副長をトップとする事故調査委員会を発足させた。今後、機体に関する資料を収集したり、回収した部品を解析したりして原因を究明する。 (明真南斗)