キングス、京都に83-77で勝利 外から攻撃し、クーリー生かす 第49戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 プロバスケットボールBリーグ1部西地区2位の琉球ゴールデンキングスは8日、沖縄アリーナで京都ハンナリーズ(同7位)と対戦し、83―77で勝利した。通算成績は38勝11敗となった。前半はこの日最初の得点となったジョシュ・ダンカンの3点弾を含む7つの3点弾で第1クオーター(Q)はリードを奪う。シュート確率が落ちた第2Qに点差を縮められ、39―36で折り返した。後半は一進一退の展開が続き、第4Q残り11・8秒でアレン・ダーラムがドライブを決め、3点差とし、ファウルゲームをしかけられるも、フリースローを牧隼利が2本、ジャック・クーリーが1本を決めて、逃げ切った。キングスの次戦は、9日午後6時5分、同アリーナで京都と対戦する。(屋嘉部長将)
 

キングス 38勝11敗
 83―77(23―19,16―17,21―20,23―21)
京都 17勝32敗

 【評】キングスは内と外でしっかりと得点を重ねた。第1クオーター(Q)はチームで7本の3点弾を決めるなど外からの攻撃が決まった。一方、ペイントエリアでの得点は前半で6点にとどまった。後半は26得点するなど、インサイドでの強みも見せた。


 

琉球―京都 第4Q、オフェンスリバウンドを奪い、そのままバスケットカウントを決めるキングスのジャック・クーリー(中央)=8日、沖縄アリーナ(小川昌宏撮影)

 前半はペイントエリアで京都に得点されたキングスだが、次第にインサイドでの強みを見せて、京都の追い上げを振り切った。

 インサイドでは大黒柱のジャック・クーリーが京都のマークでゴール下から離され、攻守でリバウンドがなかなか取れない。前半は京都にインサイドで得点されるが、キングスは第1クオーター(Q)で7本の3点弾を決めるなど外からの攻撃がさえた。この外からの攻撃が、京都の守備にほころびを生じさせる。

 京都はキングスの外からの攻撃へ意識が向いてしまった。インサイドのマークが甘くなり、クーリーがゴール下で動けるようになると、攻守でリバウンドを奪取できるようになった。クーリーの存在はチームの攻撃にリズムを生み、内外でのシュートにつながった。

 この日もチーム最多得点となる20点を挙げるなどゴール下で優位性を取れるクーリーの存在は大きい。しかし、クーリーへスピードのミスマッチを利用するなどして、対応するチームも現れ始めている。「そのような状況を避けるようにしている」と多くは語らなかったが、対策をしている模様だ。西地区は1~3位まで4ゲーム差と混戦しており、一つの勝利が順位に大きく影響する。それでも「(順位に)注視しすぎて、足元をすくわれないように自分たちがやることをやるだけ」と目の前の1勝を取りにいく。

(屋嘉部長将)


自分らのバスケできた

 桶谷大HC(キングス)の話 (5日の)大阪戦の敗戦を経て、自分たちがどこに立ち戻るかというところで、守備を頑張ること、ボールムーブメントをしっかりすることをしっかり選手たちがやり切ってくれた。きょうは自分たちらしい、自分たちがやるべきバスケットを象徴した試合ができたと思う。
 

フリースローに差

 ロイ・ラナHC(京都)の話 自分たちにとってはグレートゲームだった。選手が最後までハードに戦ったのを誇りに思う。フリースローを琉球は18本取っているのに対し、自分たちは6本しか取っておらず、最終的にはフリースローの獲得の差が響いていると思った。