キングス、逃げ切る 京都に93ー80 18歳の須藤が躍動、初アシスト


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琉球―京都 第4Q、試合終盤に初出場し、鮮やかな速攻を見せるキングスの須藤春輝=9日、沖縄アリーナ(ジャン松元撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区2位)は9日、沖縄アリーナで京都ハンナリーズ(同7位)と対戦し、で勝利した。通算成績は39勝11敗となった。前半は今村佳太のドライブなどインサイドへ攻め込み得点を重ね、外でフリーの場面をつくると岸本隆一が2連続3点弾を決めるなどし、49―38で折り返した。後半は守備で京都の得点を抑えるも攻め急いでターンオーバーが出て攻撃の機会を失うこともあった。それでも渡邉飛勇のブロックなどで守り、ジャック・クーリーがリバウンドからシュートを決めるなどし、逃げ切った。キングスの次戦は12日午後7時5分、島根県の松江市総合体育館で西地区首位の島根スサノオマジックと対戦する。
 

キングス 39勝11敗
 93―80(24―19,25―19,21―18,23―24)
京都 17勝33敗

 【評】激しい守備でつくったいい流れが攻撃にも影響した。前半から積極的な守備で相手のボールの動きを停滞させ、ゴール下ではリバウンドを奪取し続けた。8日の試合で32得点だったペイントエリアでの得点は、48得点まで伸ばした。8日の試合で43・9%にとどまっていたフィールドゴール成功率も、この日は51・4%に延ばした。


 

 1月にユース育成特別枠制度でキングスに加入した、18歳の須藤春輝が沖縄アリーナのコートに立った。わずか23・7秒の公式戦初出場となったが、6809人の観客の前での1アシストをマークした。「日本の中でも一番魅力のアリーナだと思っている。コートに立てたことはバスケットキャリアで本当に価値のあることだと思う」と感慨深そうに振り返った。

 観客の歓声を受けた須藤はコートに入ると相手選手のマークについた。相手のシュートが外れ、カール・タマヨがリバウンドを奪うと須藤にボールを渡す。一気にゴール下までドリブルし、シュートモーションに入ろうとする。相手選手2人が張り付いたのを冷静に見て、渡邉飛勇へのパスを選択し、この日キングスの最後の得点に貢献した。

 トップチームの帯同はこの日が最後となった。今後はキングスU18で練習を重ね、来シーズンの育成特別枠も狙い、高卒でのプロ契約を目標にしている。トップチームと練習も一緒に行い、スキルやフィジカル面での差を感じた。それでも今後の自身の伸びしろも含めてスピードやキレのあるドライブは通用すると手応えも感じたようだ。「自分が目指しているのはBリーグで活躍すること」と断言。「夢は空高く、努力は足元に」と慢心せず、目標を自らの力でかなえにいく。

(屋嘉部長将)


強度高い守備

 桶谷大HC(キングス)の話 出だしから強度の高い守備ができたと思う。相手に対するプレッシャーや守備のローテーションが良かった。誰が出ても強度の高い守備ができており、その流れが攻撃にも影響し締まったバスケットができた。
 

これから改善

 ロイ・ラナHC(京都)の話 最後までギブアップせずに戦い続けた姿勢は良かった。大事な場面でターンオーバーをしてしまった。このタフな負けを受け入れて、これから改善してシーズン最後まで戦いたい。

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