【南城】住民が主体となって取り組む地域づくりの事例を多くの市民に知ってもらおうとこのほど、沖縄県玉城青少年の家で「学びつながる地域づくりを考えるセミナー」が開催された。南城市知念安座真の「あざま共同売店」店主の藤原明美さん(73)を講師に招き、同青少年の家主催、「教育協働研究所~岳陽舎」共催で、オンラインで実施した。
事例発表セミナーで藤原さんは、あざま共同売店を開設するまでの経過を発表した。念願だった沖縄に2015年に移住し2年後に南城市へ転居、ベンチがあって買い物もゆんたくもできる場所をつくろうと売店を始め、たばこ販売免許、酒類小売販売免許、食品衛生法営業許可を取得したという。
藤原さんのように移住者が地域で暮らす際に気を付けることとして「自治会に入ろう」「話を聞かせてもらおう」「郷に入っては郷に従え」を挙げた。地域の中での役割について、高齢者の手助けと子どもたちの見守り、観光客と地域住民との交流、観光客誘客などの重要性も説いた。
最後は岳陽舎の井上講四代表の呼びかけでオンライン視聴者が感想を述べた。地域や学校などが連携する教育協働の活性化を目指すとともに、それぞれの地域で課題解決の知恵を集めるきっかけをつくることの大切さが指摘された。
(知花幸栄通信員)