陸自ヘリ事故の捜索、「飽和潜水」を中止 沖縄・宮古島沖 海底向かうも機材不良


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飽和潜水の作業を進める海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」の乗組員ら=14日午後4時45分ごろ、宮古島市沖

 【東京】陸上自衛隊のヘリコプターが6日から沖縄県宮古島沖で行方不明となっている事故で、防衛省・自衛隊は14日午後、深い海での水圧にも対応する「飽和潜水」に向けた作業を始めたが中止した。防衛省関係者によると、機材不良があった。

 防衛省統合幕僚監部は「今日は飽和潜水の作業は実施していない」と述べたが、理由については「運用の中身に関する事なので回答を控える」とした。

 水圧に慣れる準備をしていた潜水士が人員輸送カプセルでいったん海底へ向かったが、何らかの問題が生じて取りやめたとみられる。

 13日夜、海上自衛隊の掃海艦「えたじま」が水中音波探知機(ソナー)で航空機の残骸らしき物や人のような姿を発見した。水中カメラで詳しく確認しようとしたが暗くて機体や人の姿を特定できなかった。このため、潜水士が潜って直接、確認しようとしていた。

 浜田靖一防衛相は14日朝の閣議後会見で、深い海で作業できる「飽和潜水」に向けた潜水士の投入予定について問われ「今後、対応していく」と答えた。