【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に伴う新基地建設で、沖縄防衛局は10日、大浦湾に海底掘削作業に使用する大型クレーン船2隻を再投入した。同日、掘削(ボーリング)調査の作業は確認されなかったが11日にも再開される見通し。再開されれば6月以来、4カ月ぶり。
掘削調査の作業再開に県は「中断するべきだ」と不快感を示した。移設に反対する市民らは11日早朝、米軍キャンプ・シュワブ前で作業再開に対し抗議行動をする予定。
海底掘削作業は予定されている24カ所のうち、19カ所が終了しており、残りは深場の5カ所。
同日、船体に掘削機を設置した大型クレーン船はシュワブ沿岸で小型作業船を降ろした後、海底に沈められているトンブロックに係留された。スパット台船を積んだ大型クレーン船は辺野古崎から北東沖の埋め立て区域境界線付近で停泊している。
シュワブ砂浜に防衛局が設置した浮桟橋付近では、掘削作業用とみられる資材が確認された。
作業再開を受けて安慶田光男副知事は10日、記者団に対し、県と政府が近く辺野古埋め立て承認をめぐり裁判になるとした上で、「すぐに中断してほしい」と述べ、係争中に関連作業を進めないよう求めた。