70年越しの卒業に涙 竹富小中学校、21人に証書


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証書を受け取り喜ぶ(右から)新井地主男さん、一橋恒夫さん、玉森博さん、内間寛さん。左は島仲信秀校長=10日、竹富小中学校

 【竹富島=竹富】終戦翌年の1946年3月に竹富国民学校高等科を修了しながらも戦後の混乱で卒業式を開けなかった当時の卒業生に卒業証書が10日、竹富町立竹富小中学校から贈られた。21人分の証書が用意され、代表して4人に島仲信秀校長が授与した。

 那覇市の内間寛さん、同市の一橋恒夫さん、埼玉県の玉森博さん、石垣市の新井地主男(てるお)さんが証書を受け取った。それぞれ83~84歳になり、心残りだった約70年越しの卒業に感極まって涙ぐんだ。
 島仲校長が9月に恩師で4人の同級生でもある島仲義郎さんと再会し相談を受け実現した。島仲義郎さんが連絡が取れる人を中心に21人を紹介し、島仲校長が金庫に保存されていた修了台帳と照らし合わせて証書を作成した。内間さんは「島を離れ長い月日が流れた。当時については話しにくいこともある」と戦争や戦後の苦しみを振り返り目を潤ませた。「このような場を設けてくれてありがとう」と感謝した。ほかの証書は内間さんらが11日に同級生へ手渡す。