キャラクターとコラボ、ランタン持ち散策・・・ 那覇市の識名園活用法を高校生が提案


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識名園の活用方法を提案する高校生たち=3月28日、那覇市の識名園

 【那覇】那覇市の識名園の活用法を高校生が企画・提案するイベント「SPRING~育徳泉~」(識名園友遊会実行委員会主催)が3月28日、同園で開催された。次世代を担う真和志地域の学生たちに識名園への愛着を持ってもらうことや、課題解決力の向上などが狙い。真和志、興南、沖縄尚学の3高校5チームが実行委員や市職員らに向けて発表した。

 友遊会実行委は例年、識名園で青少年団体による芸能発表などを通して青少年健全育成や地域活性化を図っている。2022年度はコロナ禍のため芸能イベントは見送り、高校生に識名園の活用法を提案してもらった。イベント名になった育徳泉とは園内のわき水で、「わき水のように企画が湧き、地域を活性化させる」との思いを込めた。

 真和志高は若者をターゲットに、ライトアップやホタルを育てること、マルシェなどを提案した。興南Aチームはランタンを持って散策する「ランタンウオーク」などを企画した。興南Bチームは家族連れなどをターゲットに、スマートフォンのアプリを使ったスタンプラリーを企画。キャラクターとのコラボレーションも提案した。県外の先行事例も挙げた。

 沖尚Aチームは子どもたちを対象にお絵描きコンテストを企画した。園内を汚さないよう色塗りは学校や家でするなど、文化財保護にも配慮した。沖尚Bチームは伝統芸能の鑑賞・体験ができるようにすることや音声ガイド整備などを提案した。

 興南Bチームの石川尚汰さん(2年)は「識名園はゆったりとした雰囲気と広い空間が残っており貴重だ。『アクト部』という部活で首里城のガイドをしているが、今回の経験も生かしていきたい」と話した。

 友遊会実行委のプロデューサーを務める西平博人さんは「提案してもらった企画を基に、23年度は学生たちと一緒に形にしていきたい」と展望した。小渡陽元実行委員長は「真剣に時間をかけて識名園の課題について考えてくれた。今後も連携しながら盛り上げていきたい」と話した。
 (伊佐尚記)