ミカンコミバエ、県が注意喚起 鹿児島から飛来の可能性


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アセロラやグアバなど果実に寄生し、腐敗させるミカンコミバエ(病害虫防除技術センター提供)

 県農林水産部は、鹿児島県奄美大島で、根絶されたミカンコミバエが発見されたことを受け「県内にも鹿児島県から飛来する可能性がある」として、注意を喚起している。県は12日、奄美大島に近い北部地域で説明会を開くほか、重点的に侵入警戒調査や追加防除などの対策を図る。その他地域でも、農業普及員らが農家を回り注意を呼び掛け、ポスターも掲示する。

 特殊病害虫ミカンコミバエは、体長約7ミリ(成虫)で幼虫が果実に寄生して腐敗させる。アセロラやマンゴー、シークヮーサーなど実の柔らかい果樹に寄生。果樹から幼虫が発見されると、周辺2キロ圏内の寄主植物全て廃棄の対象となる。県内は1986年に根絶宣言し、マンゴーやアセロラ、ゴーヤーなど農産物のブランド化や生産量拡大につながった。
 県は「農家だけでなく、一般家庭に生えている果樹などにも寄主の可能性がある」とし、広く注意を呼び掛けている。
 ミカンコミバエを発見した場合の連絡先は、県病害虫防除技術センター(電話)098(886)3880。