ファーマーズ販売最高83億円 22年度 客数回復、マンゴー好調


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ファーマーズマーケットでの「マンゴーの日」のイベント=2022年7月(提供)

 JAおきなわ(前田典男理事長)は19日、2022年度の県内10カ所のファーマーズマーケット(直売所)の合計販売高が前年度比9%増の83億3980万円(速報値)となり、過去最高だったと発表した。マンゴーの売り上げが好調だったことや、新型コロナウイルスの影響緩和に伴う来店客数の回復が販売額を押し上げたほか、「地産地消」が食の安全につながるとの認識が浸透した結果とみられる。

 来客数は406万人(同2・5%増)だった。販売額が最も大きかったのは21年度に続き糸満市の「うまんちゅ市場」(15億1373万円)となり、名護市の「やんばる市場」(12億8761万円)、沖縄市の「ちゃんぷる~市場」(11億8335万円)などと続いた。

 これまでの販売最高額は21年度の76億5287万円で、22年度は7億円弱上回った。主力のマンゴーは、22年度が生産量の少ない「裏年」で値崩れが起きにくかったこともあり高値で販売され、売上額は8億3500万円だった。

 コロナ禍で落ち込んだ来客数は2年連続で増加。PRイベントなどを開催したほか、ネット販売や交流サイト(SNS)発信にも取り組んだことなどで来客数が増加した。

 23年度は販売額81億9千万円、来客数400万人を目標に掲げる。22年度は行政の地域クーポンの利用による1億~1億5千万円ほどの販売額があった分、下振れを見込む。

 前田理事長は「ファーマーズの強みである『商品を選ぶ喜び』をさらに強化したい」と語った。
 (福田修平)