20日に78歳で亡くなった「オキナワンロック」先駆者の一人、「かっちゃん」こと川満勝弘さんの葬儀が23日、沖縄市の沖縄葬斎場で開かれた。「ロックセレモニー」と題し、バンドの生演奏が流れる中で近親者や関係者ら約80人が焼香した。関係者は「時代が一つ終わった」と別れを惜しみながらも「ロックの魂を受け継いだ」と、オキナワンロックの終わりなき発展を誓った。
祭壇には川満さんがコレクションしていたレコードやライブで来た衣装、ハブ酒などが並べられた。喪主でパートナーの吉岡紀子さんが「自分を信じ、今を全力で味わい楽しみ尽くす。これがかっちゃんのロックだ。
これを引き継ぐ記念の1日にしましょう」とあいさつし、ロックセレモニーは開演。川満さんが率いた「かっちゃんバンド」の生演奏が流れ、関係者は体を揺らしながら焼香した。
川満さんが毎回のように参加した「ピースフルラブ・ロックフェスティバル」の総合プロデューサー徳山義広さん(68)は「(公的なあいさつの場でも)かっちゃんは『僕が徳山です』とジョークを飛ばした。ユーモアのある人だった」と笑顔で思い出を語った。
県音楽文化振興会の喜屋武幸雄理事長は火入れ前の棺おけに「お前は英雄になった。あの世に行っても音楽をやれ」とメッセージを書き込んだ。「一つの時代は終わったが、途切れる訳ではない。ロックは続いていく」と思いを新たにした。
(金盛文香)