アプリ「乗換案内」などを運営するジョルダン(東京都、佐藤俊和社長)が、スマートフォン一つで沖縄の観光を楽しめる新サービス「沖縄美ら海水族館企画きっぷ」を25日に開始した。入念な旅行計画を立てなくてもジョルダンの乗換案内アプリのみで気軽に本部町の美ら海水族館や飲食店での食事などを楽しめる。沖縄での導入は初めて。
やんばる急行バス(今帰仁村)と沖縄美ら海水族館(本部町)、本部町観光協会などの県内企業・団体と連携している。
ジョルダンのアプリ「ジョルダンモバイルチケット」を通じて購入できる。バス乗車券と美ら海水族館の入場券、商業施設ハナサキマルシェの飲食店や海洋博公園内施設で使用できる「お楽しみ券」がセットになっている。同様のサービスは全国65事業者で導入され、254種の券が販売されている。
25日の発売初日に那覇空港から乗車した利用客は、アプリを開いてやんばる急行バスの運転手にタッチしてもらい出発。県庁北口(那覇市)や嘉数(宜野湾市)、池武当(沖縄市、高速)、名護市役所前(名護)など主要なバス停を経由し、名護湾の海岸線など景色を楽しみながら本部町に到着した。沖縄美ら海水族館では発券窓口でアプリ内のQRコードをかざして入場した。
利用客の一人は「乗車券や入場券を買うために窓口に並ぶ必要がなく、気軽に旅を楽しめた」と話した。
ジョルダンの結川昌憲執行役員は「県外からでもスマホで簡単に予約ができ、ペーパーレスで観光が楽しめる。多言語対応、メニューの追加など今後もさらに使いやすく工夫していきたい」と意欲を見せた。
本部町観光協会の當山清博会長は「水族館だけでなく周辺を散策し、食事や買い物を楽しんでもらいたい。新たなサービスが地域活性化につながれば」と期待した。
(普天間伊織)