陸自、引き揚げた機体からフライトレコーダーを回収 操縦席を含む胴体部や尾翼部分を確認


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海底から甲板に引き揚げられる機体の一部=2日午前11時46分、宮古島市沖(又吉康秀撮影)

 宮古島市沖での陸上自衛隊ヘリコプター事故で、陸自は2日、伊良部島北側約6キロの海底に沈んでいた機体の主要部を引き揚げ、飛行記録が収められているフライトレコーダー(飛行記録装置)を回収したと発表した。陸自によると、引き揚げられたのは操縦席を含む胴体部、尾翼部分、増槽タンクなどだった。

 フライトレコーダーは機体の内部から回収。分析のため、機体に先んじて県外へ運び出された。

 機体の主要部は2日午前11時45分すぎ、陸自が委託した民間企業の作業船が網に包んで海底から引き揚げた。ネットに包まれた機体は海面から作業船の甲板に下ろされた。燃料タンクは大きく破損し、胴体部分はねじ曲げられたようにゆがみ、自衛隊機を表す日の丸のマークがかろうじて確認された。

 作業船は引き揚げた機体を平良港に運び、それを陸自が確認した。関係者によると、熊本県の高遊原分屯地にに送って詳しく分析する。

 事故は4月6日に発生、第8師団や宮古警備隊の幹部ら10人が乗っていた。これまでに6人の死亡が確認されており、うち5人の身元が搭乗隊員と特定されている。