沖縄市とうるま市が連携し新商品旅行「ぐるり歴旅」 琉球王朝と戦後史学ぶ2コース


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「ぐるり歴旅」をパンフレットでPRする並里義史さん=4月26日、沖縄市観光物産振興協会

 【沖縄】沖縄市とうるま市の観光協会が連携する滞在型の「ぐるり歴旅」2ルートの新規商品を今秋から売り出す。沖縄市観光物産振興協会が「おきなわ歴史・文化体験周遊観光誘客促進事業」として沖縄市から受託、うるま市観光物産協会と連携し実現した。両市の観光協会が一体となった県内初の観光プログラムで、歴史や城に関するブームもあり、沖縄観光の新たな起爆剤として注目されている。

 プログラムは「琉球王朝時代の歴史文化周遊」と「沖縄戦後の歴史・文化周遊」の2コース。ガイド養成講座も実施している。

 うるま市と沖縄市は歴史的にも密接なつながりがある。15世紀の「阿麻和利の乱」は組踊でも演じられる有名な歴史ドラマで、居城は勝連城(うるま市)。一方、阿麻和利を琉球王府軍の総大将として討伐たしたのが猛将・鬼大城(おにうふぐしく)こと大城賢雄はその功績が認められ、越来グスク(沖縄市)の総地頭に命じられた。

 「歴史文化周遊」ルートはあまわりパーク、勝連城跡、ビオスの丘、東南植物楽園、越来グスク、エイサー会館など。「戦後歴史・文化発展周遊」ルートはあまわりパークを起点に中部最大の鍾乳洞「CAVE OKINAWA」、沖縄こどもの国、沖縄市戦後文化資料展示館ヒストリート、闘牛開催地の石川多目的ドームなど。

 両コースには2泊の宿泊が組み込まれており、素通り観光から滞在型による地元経済への波及効果も図る。

 沖縄市観光物産振興協会の並里義史新規事業開拓担当は「物語とロマンあふれる多彩な要素が詰まった濃密な旅を満喫し、ゆったり楽しんでほしい」と強調した。

 問い合わせは同協会、電話098(989)5566。

(岸本健通信員)