係争委、サンゴ移植巡り審査開始 辺野古新基地建設 沖縄県の申し出受け


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
辺野古上空

 【東京】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、埋め立て海域の大浦湾側のサンゴ移植についての沖縄県の申し出を受け、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」(菊池洋一委員長)が9日、審査を開始した。総務省によると、同日の初会合では、双方の書面提出の期限を6月2日までとする方針が決まった。

 県は1日、新基地建設のために沖縄防衛局が提出していた、サンゴの特別採捕許可申請を県に許可するよう求める農林水産相の「是正の指示」を「違法で無効」として係争委に審査を申し出ていた。

 総務省によると、これを受け、係争委は9日午前に初会合を開き、県の申し出に対して農水相に17日までに答弁書を提出するよう求める方針を決めた。県には農水相の答弁書への反論を26日までに出すよう求めることとした。県と農水相双方の書面や証拠の提出期限については6月2日とした。

 菊池委員長は6月2日以降、双方の書類が出揃った段階で次回の開催日を決定する方針も示した。係争委は、審査申し出から審査までを90日以内とする地方自治法の規定を踏まえ、7月31日までに結論を出す。

 審査決定までの日程については、「今後の議論次第」とした。