老朽化に伴い本部町と伊江島間で進められていた全長約7キロの海底送水管の敷設が9日までに完了し、送水管が切り替えられた。陸上部の工事なども合わせた総事業費は約26億円で、海底部はインフラ事業を手掛ける古河電気工業(東京)に発注し、ポリエチレン製で強度の高い送水管を新設した。
県企業局が計画し、今年3月に完了した。
既設の鋼管は1977年に敷設され40年が経過し老朽化が指摘されていた。新設工事は2022年3月に始まった。ポリエチレン製の送水管は、折りたためるため、あらかじめ一本の長尺管を製造し、現場でつなぐ作業を省くことで工期や費用の抑制を図った。強度の高い素材を採用しているほか、海底面の形状を調査し、起伏に合わせ岩礁部を避けた設置ができたとして、古河電気工業は「安定的な水の供給を継続することができる」としている。
(謝花史哲)