台湾のTSUTAYAにうちなーむんを みらいおきなわと台湾蔦屋が協定 沖縄の工芸品や書籍などの販売促進へ


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特産品などの台湾展開強化へ業務連携協定を締結した(右から)みらいおきなわの又吉司社長、台湾蔦屋の橋本龍之介社長=9日、那覇市のオキナワイノベーションラボ

 沖縄銀行の総合商社みらいおきなわは9日、台湾でTSUTAYA(ツタヤ)ブックストアを展開する台湾蔦屋(台北市)と業務連携協定を締結した。那覇空港を拠点とする国際物流ハブを有効活用し、沖縄を含む全国の特産品や観光情報の台湾市場への展開や交流促進を図ることで県経済の活性化につなげる。

 台湾蔦屋はカフェやレストランを併設したツタヤブックストアを台湾で10店舗展開し、年度内にさらに複数店舗をオープン予定。これまでも日本の地方自治体と連携しイベントなどを企画してきたが、物流や商品コンサルなどを絡めた企業との業務連携協定はみらいおきなわが国内初という。

 みらいおきなわは沖縄銀行の取引先などを通じて県産品展開のニーズを把握しつつ、全国の地銀系商社のネットワークも生かし各地の商品を含めた台湾展開を強化する。

 協定締結の第1弾の取り組みとして、5月29日から6月11日まで台湾のツタヤブックストアで沖縄関連の展示コーナーを設置。今後の販売を見据えてやちむん、紅型などの工芸品や食品サンプル、書籍などを扱う。

 9日に那覇市内であった締結式で、台湾蔦屋の橋本龍之介社長は「食品やアートなどで物流が難しいジャンルがある。今回の構想で一緒にできるのは大きい」と意義を強調。みらいおきなわの又吉司社長は「物流と商流の課題を解決する、未来に向けた線ができる。これを太くし、雇用や収入を増やし沖縄経済を発展させたい」と語った。
 (當山幸都)